今日はりんご農家のお仕事について書いてみようと思います。
りんご農家の1年って?何してるの?
実は、りんごって育てる上で最も手間のかかる果物の1つ。
1年間、ずーっと仕事があります。
それをざざっとご紹介します!
剪定(1〜3月)
枝切りと呼ばれています。
満遍なく枝に太陽の光が当たるように、不要な枝を切り、良い枝を残します。
それだけではなく、作業のしやすさ、枝の配置、樹勢にも影響してくる重要な仕事です。


粗皮削り(3月〜)
津軽弁で「カビハダゲ」と呼ばれます。
古くなった木の表皮を剥ぐ仕事です。
手作業でやる方法と、高圧洗浄機を使う方法があります。
粗皮削りをする理由としては
- 害虫が隠れる場所を削ることで害虫がつくのを予防
- フラン病の早期発見
- 見た目が綺麗
が挙げられます。

全ての枝をチェックします。

ピンクのところはフラン病を発見し治療をしたところです。
施肥(4月)
津軽弁では「ジギ」を蒔くとも言いますが、
肥料を蒔くことです。
雪が消えたあと出来るだけ早い時期に蒔きます。(4月20日頃までが目安)
ポイントは、木の根元だけではなく、土の根が生えていることろにまで肥料をやります。
りんごの生育には、いくつもの無機養分が必要ですが、これは地中に豊富にあります。
しかし、窒素、リン、カリウムなどは、毎年かなりりんごが吸収するので、肥料として補う必要があります。
この3要素がなければ葉が小さく薄い色になったり、秋になると落葉が進んだり果実が小さくなったり。
その他、カルシウムやマグネシウムは土壌の酸性を改善する目的で施用します。
受粉(4月下旬〜5月上旬)
近年、春の気温が暖かくなってきているので桜の開花が早まるように、りんごの花の開花も早まっているように感じます。
当園の園地ではマメコバチによる受粉が行われています。
マメコバチは人を刺すことは滅多になく、たくさん飛んで受粉をしてくれる強い味方。
1年のうち1ヶ月しか活動せず、それ以外は茅の中で眠っています。
2023年の記録的な夏の猛暑によりマメコバチが死んでしまい、2024年は極端にマメコバチの活動量が少なく、着果数が中心花の結実が少ない年でありました。
マメコバチだけではなく、人工授粉、人手受粉が必要な時代になってくる気がします。

これを各園地に配置しています。
防除(4〜8月)
「薬かけ」です。
病害虫を予防するのにとても重要。
これからのシーズン、どんどん新しい葉っぱが出てきます。
その葉っぱが病気や害虫でやられないように、約10日間隔で年13回薬を散布します。
葉っぱが病気にかかったり害虫にやられると、もちろん果実に影響も。。
雨が多く湿度が高い日本では、農薬無しには美味しいりんごはできません。
農薬=良いイメージがないかもしれませんが、バラ科のりんごは害虫がとっても付きやすいんです。
今の農薬は厳しい審査に合格したものだけが使われていて、むしろ決まった薬をきちんとかけていないと出荷は受け入れられないという市場もあるくらい。
大切なのは適切な時期に適切な量。これを徹底していますのでご安心くださいね。

摘花、摘果(5~7月)
摘花=花摘み、摘果=実すぐりと言います。
摘花は、1つの花そうから5〜6つの花が咲きますが、その中でも中心花だけを残します。
摘果は、さらに良い実を残して適切な実の数にします。
この作業で8〜9割の実を落としてしまうとも言われていますが、りんごを大きく、そして品質の良いものにするためには欠かせない作業です。

中心の花が先に開花します。

袋かけ(6〜7月)
りんご栽培には有袋栽培と無袋栽培があります。
有袋栽培をする場合、袋をこの時期にかけます。
袋をかけるメリットとしては、
- 病害虫を防ぐ
- 着色を良くする
- 貯蔵性を高める
ことが挙げられます。
※当園では全て無袋栽培のため袋かけは実施していませんが、
小学生のりんご栽培体験で袋かけを行っています。

支柱入れ(7〜10月)
小さかった実もどんどん栄養を吸収して大きくなっていくと枝が重さに耐えきれずに折れてしまいます。
それを防ぐため、支柱を入れて補助します。

防袋
通称「袋はぎ」。
今まで袋の中にいたりんごは真っ青で綺麗な色をしていますが、
袋をはぎ一気に太陽に当てることで鮮やかに着色します。
葉取り(8〜10月)
着色を良くするため、りんごの周りの葉を取ることです。
葉っぱで隠れている部分は赤くならないので影を作る葉をとります。
現在では外観が劣っても「葉取らず」りんごが出回るようになってきました。

反射シート敷き(8〜10月)
りんごのお尻まで太陽の光を当てるために地面に反射シートを敷きます。
昔はアルミ箔を処理したシートを敷くのが主流であったが、近年タイベック生地が使われるようになってきています。
タイベック生地は柔らかく光を反射させるため日焼けを防ぐことが期待されています。
また、反射シートを使わなくても全体的に色が入りやすい品種(着色系ふじ)も出てきているため、反射シートを敷かないことも増えてきているように感じます。
ツルまわし(9〜11月)
玉まわし、実まわしとも言います。
太陽が当たらない裏側や枝に隠れている部分を太陽に当てるため、実を回して裏返しにします。
この作業によってりんごが全体的に赤くなります。
まわしてもクルッと戻ってきたりするので輪ゴムを使って戻らないようにしています。
収穫(9〜12月)
収穫時期は品種によります。
極早生、早生、中生、晩生種に分類されていて、それぞれでの品種の熟度を見ながら適切な時期に収穫します。
この時期が忙しさのピーク。
毎日朝から晩まで、ワタワタと一気に収穫。猫の手も借りたいくらい忙しいです。


選果・出荷(12〜3月)
収穫したりんごを、等級別や大きさごとに分けて、木箱に入れたり、出荷用の段ボールに詰めます。
市場に出荷したり、お客様へ直接お送りしたり、出荷先は農家ごとに異なります。
当園では昔ながらに手作業で丁寧に選果をしています。


この他にも枝拾い、誘引、草刈り、徒長枝剪定、ネズミ対策などなど細かい仕事が山ほどあります。
これほどあるりんご作業を毎年毎年行って、みなさまにお届けしています。
皆さんからの「美味しかった!」と言ってもらえることが私たちの1年間の頑張る力になっているんですよ〜



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